ついぶ工房のロゴが新しくなります

 新規ロゴアイキャッチ

11月1日より新たなロゴに変更いたします

ブログ用 ロゴ

 

この度、ついぶ東京工房を含む“ついぶ工房”は11月1日よりロゴマークを刷新し、 これまで別々だった京都工房・東京工房・名古屋工房・川越工房のロゴマークを統一する運びとなりました。

 

ついぶの歴史

1990年に京都で「工芸工房 鎚舞」として彫金教室、金属工芸品制作や修復などを中心にスタートしたのがついぶの始まり。

その中でも一般の方に幅広く彫金を広めるため手作り指輪体験教室を始めた所、好評を博し看板企画となりました。そんな企画が2023年の現在に至るまでたくさんの方々に指輪作りを体験していただき、延べ人数は15万人以上にも上ります。

また2004年にはついぶ東京工房を東京・神宮前にオープン。2017年にはついぶ名古屋工房、2020年には川越工房がオープンし、現在ついぶは4つの店舗を構え、日々沢山のお客様に指輪作りを体験して頂きました。

新しいロゴに込めた思い

1990年に京都でスタートしたついぶ工房は、多くの方に支えられながらコロナ禍真っ只中 の2020年に創立30周年を迎えました。

特にこの数年の間で起きたコロナウイルスの流行により、これまで当たり前のように感じてきた日常や価値観の在り方が問われたり、オンラインのみで完結できる便利な社会へと適用しようと大きく時代が変化していくのを感じました。それと同時に改めて「お客様に作っていただく」「自分の手で作る」という実際に作ることの価値や 「自分たちが受け継いできた技術を時代が変わっていく中でも次の世代に残していきたい」 という想いを強く認識しました。

それぞれの地域で店舗の雰囲気が違うことや、各地域に根差した工房を目指したいという考えもあったことから、これまでは各地域の工房がそれぞれの地域に合わせて異なるロゴマークを使用してきました。 それらを統一する今回のロゴ刷新は、 「自分の手で作ることに楽しさを感じて欲しい」 「伝統工芸の技術をつなげていきたい」という想いを、それぞれの地域の工房単位でなくついぶ工房全体として再確認し、 気持ち新たにこれからも変わっていく日々に挑戦し続けたいという決意を表したものとなりました。

 

ついぶ工房の名前の由来

工房の名前の由来について、体験に来られるお客様にもよく「なんでついぶっていう名前なんですか?」と聞かれることがおおい「ついぶ」というこの言葉。

中々耳なじみの無い珍しい言葉ですよね。

元々のついぶ工房は漢字で「鎚舞工房」と表記していまし た。 京都の飾り金具職人の家系から独立し、鎚舞工房を開設した代表の中村が禅語から着想を得た造語を金属工芸の作家名として活動しており、その名前がそのまま由来となっております。

ついぶの元になった禅語は “鉄鎚舞春風[てっつい しゅんぷうにまう]” 。文字通り鉄のハンマーが春風に乗って舞っているという情景を表しています。

そもそも禅語とは、日常の過ごし方や今の日々を考え直す際の禅の教えを説いた短い言葉のことを指しています。 インドや中国で先人からの教えをまとめたものが仏教として日本に伝来しました。禅の教えというと小難しく感じるかもしれませんが、 「温故知新」や「有言実行」、「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」など 座右の銘に使われるようなよく知っている四字熟語だったり 「あぁなんとなく聞いたことあるなぁ」という言葉も、実は禅語がもとになった言葉だったりします。

古くからある考え方ですが、物事の考え方や捉え方の根本として今の時代でも忘れがちなハッとさせられる言葉も多くあり、調べてみると自分にピッタリの魅力的な言葉に出会えるかもしれません。

そしてついぶの由来となった“鉄鎚舞春風”は 『重いとされる金づちが春風に舞うのはありえないことだが、そういった常識に囚われてはいけない』 という教えです。 「金づちは重い」「春風では軽いものしか飛ばない」といった世間一般で常識と言われる考え方にも囚われずに日々過ごそうとすることで、ありえない/できないと思ったことでも成し遂げることができるといった現状、そしてこれからを変えるための教えとなっています。

代表の中村が考えている 『より多くの人に自分で何かを作るって楽しい、実際に手を動かすって面白いと感じて欲しい。』 『次の世代に金属工芸の技術を継承していき、金属工芸の世界をもっと盛り上げていきたい。』 『常識に囚われすぎず、難しいと言われていることや新しいことにチャレンジしていきたい。』 そういった想いと金属を造形するときに使う金づちが軽やかに舞うように自在に制作している様子と合わせて“鎚舞”と名づけられました。

今回のロゴの刷新にあたって、そんな“ついぶ”の由来となった禅の教えに古くから使われてきた日本のデザインの集約である家紋の形に落とし込んだ、そんなデザインになったと思います。

 

新しいロゴのデザインについて

今回新たにロゴデザインを考えるにあたって、デザインエッセンスとして取り込んだのは家紋の形。

家紋は家の独自性を示す固有の目印的な紋章として生まれ、名字を表す紋章として古くから普及してきた日本固有の文化です。シンプルに簡略化されたすっきりとしたデザインは、現在の感覚で見ても古臭さを感じさせない、完成された美しい佇まいのものばかり。幾何学的な形でシンプルながらも、覚えやすく視認性の高い見た目は、日本の国内だけでなく海外の企業やブランドでも取り入れられてきました。

そんな日本で生まれた家紋からの着想を得て、ついぶの新しいロゴにも家紋のようなパッと見た時に覚えてもらえるような見やすさと同時に京都で始まった鎚舞らしい、和の雰囲気も感じられるようなデザインに。

真ん中のモチーフは漢文で書かれていた禅語を訳すときに使われていたカタカナでついぶの“ツ”を、指輪作りでお馴染みでもある金槌と指輪に見立てた円の形で表現しています。 棒状の材料から指輪になっていったり、一枚の板が花瓶になったり動物になったりなど硬いとされている金属を様々なかたちに変化させていく金属工芸の面白さと、ついぶの名前の由来から舞うようなハンマーを表しました。

また内側の六角形は亀の甲羅やミツバチの巣など自然界にも多くある形の一つで長寿や繁栄などの縁起の良さだけでなく、ハニカム構造と言われるように構造物としても無駄が少なく非常に丈夫な形をしていることから航空機や建築物など自然界の法則は人間の暮らしにも取り入れられてきました。

そんな隙間なく無駄なく、また縦横どちらにも繋がる六角形の形状に[一子伝来になりがちな職人 の技術を閉じることなく縦にも横にも継承していきたい]という想いを込めてついぶのロゴの中に盛り込みました。 そして一番の外の円形は、指輪の輪をイメージしています。

今回ロゴマークの形の統一をしましたが、各地域の工房でカラーリングを分けて識別性を上げつつ、地域による雰囲気の違いを楽しんでいただけるように、あえて工房ごとのカラーリングは異なるものを選んでいます。

 

東京工房のロゴカラー

東京工房ロゴ20231101

東京工房のロゴカラーはコンクリート造の高層ビルが立ち並ぶ都会的な景色、アスファルトの道路のイメージから着想を得て「グレー」の色を選びました。

カラーリングの決定にあたり、あらゆる色が候補に挙がりました。その中でもあえて彩度や温度感をあまり感じさせないグレーの色調は、余計な要素を入れ過ぎないシンプルでありながらも洗練された印象を与えてくれるカラー。

また東京の街は人も物も沢山の色で溢れていますが、どんな色を合わせてももスッと受け入れてくれるような、優しく空間に溶け合うようなグレーの色味の魅力は東京の街そのものを表しているかのように感じたことから、今回東京店ではグレーカラーを中心に検討して選んでいきました。

 

 

さいごに

2023 年11月1日から順次、新しいロゴに切り替えさせていただきます。

工房のロゴが変わっても、私達のお客様への「もっと手作りを楽しんでいただきたい」という想いは変わりません。これからも古きを学び新たなことへ挑戦していく姿勢を忘れることなく、そして沢山のお客様に『自分の手で何かを生み出すことの楽しさ』を伝えていければと思っております。

しばらくはこれまでのロゴと新しいロゴが併用となるかとは思いますが、 変わっていく“ついぶ工房”を応援いただければ嬉しいです。 新しくなった「ついぶ工房」のロゴをこれからどうぞよろしくお願いします◎

 

ついぶ工房の各店舗情報

 

ついぶ京都工房

tel:075-223-4122

〒604-0944

京都府京都市中京区押小路通麩屋町東入橘町617

地下鉄東西線[京都市役所前駅]9番出口から徒歩5分

 

ついぶ東京工房

tel:03-3407-7397

〒150-0001

東京都渋谷区神宮前6-6-11 ヴィラ・ハセ3F

JR山手線[原宿駅]表参道口から徒歩5分

 

ついぶ名古屋

tel:052-508-7556

〒461-0004

愛知県名古屋市東区葵1-21-18

地下鉄[新栄駅]2番出口から徒歩4分

 

ついぶ川越

tel:049-277-5252

〒350-0043

埼玉県川越市新富町1-6-2 2F

西武新宿線[本川越駅]東口から徒歩10分