今回お客様が選んだデザインは、平打と甲丸石目の異なる形のご結婚指輪です。

平打の指輪は側面のエッジが効いたシャープなデザインが特徴的。しっかりと全体を丁寧に磨くことで最終的にはつるんとしたフラットな表面が出来上がります。磨く面積が多いので後半はヤスリがけの作業も多く、根気強さが求められます！

一方で甲丸型はアーチ状の丸みある柔らかな形になります。角の無いデザインのため着け心地も良く、古くから結婚指輪の王道のデザインとして広く愛されてきました。今回は石目模様をご自身で模様付けしていくのでより個性が光る指輪のデザインになるかと思います。

それぞれ表面の処理の違いや、フラットなベースと丸いベースと形の違いなどそれぞれ異なるものを選んで頂きました。お揃いの素材でもデザインが異なると制作の工程や完成した指輪も全く違った印象になりますので、是非それぞれの違いにも注目してご覧くださいませ。

それではお二人の指輪作り、スタートです＊

まずは指輪の元となる材料をお持ちいただいて記念撮影♪おふたりとも、素敵な笑顔をありがとうございます(*^^*)

スタートは真っ直ぐな棒の状態から始めていきます。

まずは材料を柔らかくするためにガスバーナーを使って材料をあたためるのですが、、イエローゴールドは火を当てすぎてしまうと、なんと溶けてしまいます！勿論そうならないように、火を避けるタイミングなどはスタッフが頃合いを見てしっかりお伝えしていきますのでご安心くださいね。

初めての作業にお二人共興味津々です！材料の色が変化していく様子なども、よーく見ていると分かったりしますよ(*^^*)

続いては、火を当てて柔らかくした材料を曲げる作業へ。お二人が作るイエローゴールドの指輪は、実はかなり硬さのある素材です。傷の付きづらい丈夫な素材である分、加工するのもパワーが必要です！

ちなみにお二人が作っている指輪は4㎜幅。どちらもかなり硬いのでお二人共苦戦されたのではないでしょうか？！前半は特に力を使う作業が続きますので、焦らずゆっくり作業して下さいね◎

曲げ終わった指輪を今度は溶接していきます。再びガスバーナーを使っていくのですが、今度は指輪の接続部分にロウ材という金属片をのせます。火をあててそれを隙間に流し込んでいくことでロウ材が接着剤のような役割を果たし、指輪がしっかりとくっ付きます。

おふたつともバッチリくっつきましたね♪

今度は道具を持ち替えて、指輪を叩いて丸くしていただきます♪歪な形が真ん丸になるまでしっかり叩いていきましょう。

形がどんどん丸くなっていく過程がよくわかりますね◎お二人共道具を持って真剣に作業する姿は、まるで職人のような雰囲気です。

ここまではお二人共同じ作業を体験していただきましたが、今回お二人の選んだデザインが異なるので次からは別の作業に分かれていきます！

旦那様の平打の指輪はサイズの調整をしてからは、指輪の表面と側面をひたすら磨いてピカピカにしていく作業。スポンジ状のヤスリや紙状のヤスリなど、あらゆる道具を使って指輪を磨いていただきます。一方奥様の指輪は、表面のキズや汚れなどを取ったのち模様を付けていく作業に入ります。模様付けに使う道具は先程使った鉄でできた重い棒と、テクスチャ―入りのハンマーです。

記念にお二人で一緒に道具を構えているところも撮らせていただきました(*^^*)

平打と甲丸石目、それぞれの指輪の完成度を決める大切な作業です。頑張っていきましょう！

それぞれ平打の磨き、石目の模様付けができましたら、最後は指輪の内側を綺麗に磨いていきます。

お二人が作業しているのは「キサゲ」という道具を使って指輪の内側を滑らかに削って整える工程。刀のように尖ったこの道具で、指輪の内側の凸凹とした表面を薄く削っていきます。結構難しい作業なのですが、お二人共とっても集中して作業されていました(*^^*)

指輪作りは普段目にすることの無い道具を使った作業も多く、特に初めての方は戸惑うことも多いかと思います。ついぶにご来店されるほとんどのお客様は初めてご来店される方ばかりですが、皆様最後はピカピカの指輪を完成して帰られますのでご安心くださいませ◎

最後は液状の研磨材を布につけ、指輪全体にこすりつけていきます。その後余分な研磨材を拭き取っていきます。すると…

平打ち型の指輪の表面に写りこむぐらいツヤが出てピカピカの指輪になりました。

それぞれ表面の処理の違いや、形の違いなどそれぞれ異なるものをお作りいただきましたが、お二人共一生懸命作業して思い出に残る、特別な指輪が完成しましたね！

ご制作お疲れ様でした。早速完成した指輪をつけて記念にパシャリ＊

素敵なご結婚指輪と共に、これからも末永くお幸せに。